倉方塾/垣内光司(八百光設計部)の巻


前回は遅刻しそうになったんでこの日は30分前に到着。一番乗りでした。ご本人に挨拶して退室。designde周辺をウロチョロして戻る。ナンカ不自然な変な場所だ。
垣内さんについてはほとんど前情報なしで話を聞いてましたが、かなりのエンターテイナーでした。キチンと「ネタ繰り」されたプレゼンに感銘。
代表作の「Do It Yourself」では清掃・計測・解体(と処分)を経て施主(施工主)が当事者意識を持ち、材料・構造・工法の知識と技術を獲得していく過程がプレゼンされる。もうロードムービーを一本見せられた感じ。その流れで「角地カフェ(ストック循環プロジェクト)」や「鵜住居の合掌」などがプレゼンされる。融通の利くありモノの使い方に共感しました。「先輩制度」によりデニムや若人が各プロジェクト投入される様子を見て中谷さんの「築道」を思い出しました。アレは今どうなってるんだろう。
終盤、倉方さんも加わって「建築/建築家」の在り方・役割に」ついての話があった。プロだけができることとして、空間とか言ってんじゃなくて、知識や技術を提供する立ち位置で判断し指示するところに本分があるといった話でした。前回のキムマツさんのときは「脚本家」という立ち位置で私は解釈したんだけれど、今回の話を聞いてそれよりは「マネージャー」だなあと思ったら垣内さんご自身もその意識があるらしい(AARのインタビュー)。
また倉方さんが21世紀型の建築を「プロジェクト(行為)としての建築」と定義し従来型の建築家像と区別したのはわかりやすかった。つまり一物件単体のプロジェクトをまちづくりの手法を用いて周辺を巻き込んで行うというもの。もっと言えば通常の設計施工行為こそをプレゼンテーションするべき対象物として捉えるということ。これって「普通にやろうよ」ってことになるのかな。私自身はこれだけだと未来は暗いように思えてしまうなあ。最後に、垣内さんってオルタナ系なんだろうか、それとも新しいポップなんだろうか。もひとつ、垣内さんのホームページがシンプル過ぎてビックリ。